ダム設備破損で「世界遺産」熊野川が濁る、Jパワーが発電一時停止

三重と和歌山の県境を流れる熊野川で、9月下旬ごろから水が濁った状態が続いていることから、上流部で水力発電を行う電源開発(Jパワー)は3日、風屋ダム(奈良県十津川村)の設備が破損するトラブルがあり、仮復旧される今月中旬ごろまで十津川第1発電所(同村)の稼働を一時停止したと発表した。ただし、台風などの影響で水量が増えた場合は、災害対応を優先させるため放流・発電を行うとしている。

同社によると、破損したのは、取水する高さを調整するゲートに張られたゴムシート(縦40メートル、横4メートル、厚さ5ミリ)。亀裂によって一部が切断された状態になっていたことに気づかず、発電を続けていたという。

普段は、ダム湖表層のきれいな水を使って発電するが、ゴムシートが破損していたため、下層の濁水が導水管を通って約8キロ下流の十津川第1発電所に流れ込んだという。同社が風屋ダムの設備を点検したところ、9月20日にゴムシートの破損が分かった。ゴムシートは平成21年に取り替えられ、耐用年数は10年ほどあるといい、「原因は調査中」としている。

風屋ダムのトラブルによって第1発電所の水が濁ったが、現在は軽減。第1発電所より下流にある二津野ダム(十津川村)や十津川第2発電所(和歌山県新宮市熊野川町)でも濁水がみられるが、「1、2週間たてば順次解消に向かうと考えている」としている。

熊野川では23年9月の紀伊半島豪雨による土砂崩れ以降に濁りがひどくなり、今年9月下旬ごろからさらに深刻化。観光などへの影響が懸念されている。

今月1日には、河口に位置する新宮市の市議会災害復興対策特別委員会が、風屋ダムのトラブルについて電源開発担当者を呼んで審議。田岡実千年市長は「風屋ダムの濁水を使って発電が行われていたことは残念。不信感を持っている」と厳しい口調で批判した。

同社西日本支店の殿村敦典支店長は「ダム施設の損傷のためご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ありません」と謝罪した。市議からは「世界遺産でもある熊野川が濁っているのはイメージを損なう」「抜本的な濁水対策を」など、早期の対応を求める意見が相次いでいた。

引用:

http://www.sankei.com/west/news/141004/wst1410040016-n1.html

コメントの入力は終了しました。
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.
Bitnami